心拍補償ロボットシステム

手術中の心肺機能を確保する機器

医療現場の中でも、とりわけ外科手術を行う手術室の中には、高機能の機器が多く使用されています。
その中でも、特に先端技術を使用した機器として知られているのが「心拍補償ロボットシステム」です。
これは2009年に早稲田大学理工学術院の研究室と、岐阜大学大学院医学句形研究科が、共同で開発をしたシステムであり、人工心肺装置を使用せずに心臓手術を行うことができる画期的なものです。

このシステムが使用されるのは、心臓の冠動脈バイパス手術という心臓の基幹部への施術時で、これまでは患者さんの生命を維持するためには、人工心肺装置と言われる外部装置へ血液循環を逃がす方法がとられてきました。

しかしこの人工心肺装置は体外循環によって、血液と呼吸におけるガス交換をするものであり、設置に時間がかかることに加え施術そのもののリスクを高めるというデメリットがありました。

そこで「心拍補償ロボットシステム」を使用することにより、心臓手術中にも心臓を動かし続けられるオフポンプ手術をしていくことができます。

心拍補償ロボットシステムのしくみとは

心臓の冠動脈を手術するのにどうして心臓を動かしたままでよいのだろうかと思いますが、これは心臓部分の動きに合わせてメスを持ったロボットアームも移動するということによって実現しています。

人工心肺装置の場合外部に血液を逃がすことで心臓の動きを止めるので、施術後に再び心臓を蘇生させなくてはならないという難易度の高さがありました。

しかしこの心拍補償ロボットシステムにおいては、心臓の収縮運動に合わせてメスがシンクロ移動をし、手元を狂わせることなく正確に手術をしていくことができます。
人の心臓は常に一定ではなく、一拍ごとに異なる動きをすることもありますが、そうした動きもロボットアームはリアルに察知をし、まるで静止しているかのように安全に施術をしていくことができるのです。

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