AccuVein (アキュヴェイン)

採血でもう痛い思いをしたくない

献血や健康診断での採血時になかなか担当の人が血管を見つけることができず、何度も針を刺し違えて傷だらけになってしまった経験がある人も多いことでしょう。
AccuVein(アキュヴェイン)はそうした採血時の失敗を防ぐために作られた小型の血管造影装置です。

「アキュヴェイン」はもともとアメリカの医療機器メーカーが開発したもので、ハンディタイプのスキャナでライトを患者さんの腕や足などにあてると血管部分だけが黒い影が映しだされるというしくみになっています。

これまでは採血や静脈注射のような血管を見つける医療行為では、医師や看護師などが患者さんの肌に浮き出る血管を探して行うようにしていましたが、人の血管というのは個人で全く位置が異なっており体質によっては肌表面から見分けるのが非常に困難な場合がありました。

そこでアキュヴェインを使用することで誰でもすぐに注射をする場所を発見することができるので、挿し間違えによる傷を防ぎより苦痛の少ない治療や検査をしていくことができるようになります。

日本においては「StatVein」という名称で複数の医療機器取扱いメーカーが販売をしており、購入だけでなくレンタルとしてでも簡単に利用をすることができるようになっています。

アキュヴェインのしくみ

初めてアキュヴェインのデモンストレーションを見た人は、どうして赤いライトを当てただけで血管が浮き出て見えるのかとても不思議に思います。

腕や手の甲などといった普段注射をする場所だけでなく、お腹や顔など体中どの部分に光を当ててもくっきりと血管の様子を把握することができます。

アキュヴェインのしくみを簡単に説明すると、赤外線と可視光を一緒に肌に投射することにより静脈を瞬時にスキャンすることができるようにしているというものです。

使用さ荒れている赤外線は約785nm、可視光線は約640nmとなっておりこれを肌に投射することで体内の還元ヘモグロビンが赤外線を吸収するため、赤外線部分だけが黒く見え可視光線部分が赤いまま映しだされるというわけです。

静脈部分の投影は既にバイオメトリクス認証の一つである静脈認証に導入をされている技術になっており、医療現場だけでなく広い場面で応用使用をされています。

このアキュヴェインが最も力を発揮するのが、救急医療の際の静脈穿刺(せんし)です。
静脈穿刺は採血などの場面では時間をかけることもできますが、緊急時のカテーテル挿入といった時にも重要となり一瞬の判断が生死をわけるという場面もよくあります。

静脈穿刺を行う血管は首にある内頸静脈や外頸静脈、鎖骨下静脈などもありこの時に誤った方法で挿入をしてしまうと血栓が起こってしまうということもあります。
そのため医師としての必須スキルとしてあげられる技術となっており、素早く行うためには相当の経験が必要とされてきました。

しかしこうした素早く確実に静脈の位置を把握することができる機器が登場したことにより、救急医療のリスクを減らし経験や勘に頼らない確実性の高い治療をしていくことができます。

完全に万能というわけではない

ただし注意をしておきたいのが、大変便利なアキュヴェインも全ての静脈を絶対確実に見つけることができるわけではないということです。
体質的に皮膚の奥に血管がある人の場合にははっきり投影されないということもありますし、極度の肥満体質や肌に刺青がある人などは判別が難しいのです。

またあくまでも投影は2Dで行われるため、静脈の位置を把握することはできてもその深さまでを判別することはできません。
ですのであくまでも従来どおりの静脈の位置確認をするときの補助的な役割というふうに認識をしておいた方がよいでしょう。

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